俺のメモランダム

文系大学―(卒業)→専門商社営業ー(退職)→建築系専門学生ー(卒業)→設計事務所勤務という人生を辿っているアラサーのブログ。流し読みで読める軽さを持ちながらも、考え方、情報、良かったモノやコトをうまく発信して見ている人の日常をちょっとだけ豊かにできるのを目指して書いてます。

卒業設計の課題発表(模型を作る前に考えた事)

図面が終わり、いよいよ表現(模型とプレゼンボード)。
2年の冬→卒業にかけたこの時期は
一番面白い部分でもあり、一番血反吐を吐く忙しさ(笑)

 

私もアドレナリンが出てたわけで、
その雰囲気をこのブログでも伝えられれば良いのだけど、

 


まずは模型に対する考え方の変遷を紹介しようと思う。

 

なんでそんなまどろっこい事するのかというと、


模型には『何を使って、どう作るか』ルールがないからこそ、
自分が知ってる作り方だとなんか今回のには合わないんだよなー
と思いつつ始めるのでなく、

 

『自分がどういう模型を作りたいか、突き詰めて考えてから着手する』
ほうが、精度の高さや、細部の作りこみ(手間のかけ方)
など実際に手を動かしてやること以上に重要だと思うからだ。

 

極論言えば、
完成形を見て『この模型、突飛で意味わかんねぇな』と思う人が多数派になったとしても、
その場所に建つ、その建物が自分にそう見えたのなら素直にそう作るしかないと思う。

 


話がそれたけど、
今後具体的な作り方を書こうと思うけどそれはあくまで一例であり、

 

私が自分で作ってきた模型を振り返り、何を反省して、
次の模型にどう活かしたかが誰かの参考になればと思うのです。

 

では本題。

 


1.木造2階建住宅

yutastation.hatenablog.com

 

 
・模型=ジオラマ という先入観を持ってしまってた。

例えば、
芝生=草っぽい砂
植栽=細かく切られたスポンジ
塗り壁=スチボにジェッソを塗る
色がついた部分=その色の画用紙を貼る

 

まぁ、自分なりに考えてはいたんだけど、
ジオラマを意識して色んな素材を使うと、各素材が持つ特徴が出すぎるように思う。
イメージが固まっちゃって、相手に想像させる隙を与えないというか。 


2.鉄骨造3階建店舗併用住宅

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そういや模型に対して記事書いてなかったので今説明します(笑)

 

・CADを覚えた
→正確に型紙を出力できるようになった。(革命だった)
 なので細かーーーい所までとにかく正確に作るぞ・・・って思ってしまった時期w

 

・なんとなくフォトショップ使い始めた
→テクスチャ付きの型紙を作り、印刷するやり方に。
自分のイメージにあった絵を付けられるようになった。
植栽、モルタル、コンクリート、ドア、タイル、レンガ・・・などなど。
まぁこの時はとにかくリアルな感じにしたかっただけなんだけどね(笑)

 

外壁だけは紙を貼ったんだけど、単色の画用紙ではなく、
画材屋で様々なパターンの凹凸のついた物を見つけたので、
イメージにあうやつを使った。


まぁ色々やって、木造の時よか自分のイメージに近いものは作れたと思うんだけど、
単純に細かくて数が多い部材を組み立てるスキルが足りず、
『無理そうな方法は最初からやらず、理解できて、作れる自信がある部分だけ正確にやってた』
木造の頃と精度的には大差なくなってしまった。

 

せっかく時間かけてCADに細かく型紙起こしたのに、
わかるところだけを正確に直接スチボに手描きしたものと
大差ない、というのはちょっとショックでしたね・・・

 

 

3.卒業設計

 

・他の作品をたくさん見た
→各種卒業制作コンペや、
自校の過去の優秀作品、図書館で見た国内外の建築家の模型などなど。
材料や表現方法の引き出しを増やした。

 


・『この模型で何を伝えたいか(表現したいか)をまず決め』て、
どういう方法でやるか迷った時はその決めた前提を最優先にした

 

→完成形をイメージすることで雰囲気、色の統一感が決まり、
素材や、どこまで作りこみ、どこは省略するべきか
等が決める、という流れ。

 

そんなこんなで、できあがったスタディ模型。

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完成形。

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てか写真これ1枚しかない、どーしよう(笑)

 


とにかく上に書いたように、雰囲気や意図を感じてくる、という意味では
実物を見るのが一番良いので、

 

良ければ中央工学校の(たぶん)17号館に
(ある保証はないけど)見にいってください。
(あったとしても)いつまで置かれてるかわからないし。

 

注釈多すぎだな(笑)