『なにがなんでも仕事を取る』事がベストでない世界
今働いている工務店はBtoC(個人相手)の仕事である。
以前まで働いていた会社のようなBtoB(法人相手)
とは『仕事を取る』という事に対する意識がかなり異なると感じる。
法人相手の場合、予算は、決まった期間において、どこにいくら投資するかを
会議した上で設定されたものなので、ほぼ間違いなく実行され、
必ずどこかに発注するので、一度逃した仕事は帰ってこない。
営業の仕事は、受注を取る事という意識が全体としてあるため、
仕事が取れなかったこと(失注)は理由はどうあれ良くないことと捉えられる。
だが個人の場合、予算なんて有って無いようなもので、
家を建てようと思ったところで、最終的な判断は自分の心次第。
実行されるかどうかなんてわからないし、
一度見送られてしまっても、戻ってきてくれる事もある。
家という大きな金額のものを扱う商売においては特にそう。
一生に何度も買うようなものではないので、
他社に行ったり、色々調べたり、自分の心と十分に対話した上で
決めたいだろうからね。
なので戻ってくるお客様は、
その辺が整理された状態なので、受注確率も高まる。
そのため、無理に受注するのではなく
金銭的に無理があったり、
家を建てたい理由がどうも見えてこなかったり、
建売のほうが合っているのでは?と思う人だったり
そういう場合は正直に伝えるほうがいいし(結果的に信頼感が上がる)、
社内として設計・現場監督・大工などのマンパワーが足りない状態で
無理に受注を取るのもベストな判断ではないこともある。
その辺を含めて『いい提案をする』っていうのが一番大事なんだと思う。
ではでは。